過去記事「覚えておきたいWordの仕様(セクション区切りとページ番号~問題編)」のようなことは、段組みを使用せず、TAB位置合わせとか、表などを利用すれば解決できなくはないので、放置されがちかも知れない。
問題となった原因には、段組みをすると、前後にセクション区切りが含まれることと、段組みする部分が1ページに収まることがあると、思われる。
実は直接MicrosoftでOfficeを担当している方に質問できる機会があったので聞いてみたのだ。
でも、当初、自分でもどうやったらそうなるのか分からなかったこともあったが、当日回答はいただけずに、何度かメールやりとりして、解決方法を見つけるに至った。
中の人から得られた解決方法から察するに、Wordのページ番号の書式には以下のような仕様があるらしい。
- セクション区切りを入れた場合、前のセクションの設定を引き継ぐ
- 書式設定処理はページ単位でしか行えない
段組みを設定すると、前後にセクション区切りが設定される。
このため、段組み内で、ページ番号の書式設定は、「ページ番号を1から開始する」という設定になっており、その後のセクションでも引き継がれ2から表示となる。
書式設定はページ単位でしか行えないので、ページ内に孤立した部分セクションである段組みのページ番号を書式設定しようとしても、不可能。
さらに、親切なのか、後続のページでページ番号の書式を弄ろうとすると、それまでに引き継がれた親(元)の設定も弄ることになり、ぐちゃぐちゃになる。
・・・という、こういう理屈らしい。
さて、それではどうすればいいのかというと、
- 開始する番号を指定したらすぐにセクションを切る
- 後続セクションで番号の継続を指定する
これで解決できる。
既に編集済みの場合、全ての段組みを解除し、途中のすべてのセクション区切りを解除後に、ページ番号1のページでこれをやったあと、段組みを再設定すべし。
#セクション区切りを残したままやるとぐちゃぐちゃになるよ~。
・・・のだが、これをやると、幾分見栄えが悪い。
#セクション区切りは行末までを使用するので、先頭行でやろうとすると空白行が生まれる。
よって、新規作成の場合は以下のような方法をお勧めしたい(一例として)。
- 「表紙」「目次」「1章」「2章」「3章」と5行の文字列を書く
- 「目次」の前にカーソルを置き、セクション区切り-次のページから開始を挿入する
- 「目次」の後続に空行をいくつか追加し、セクション区切り-現在の位置から開始を挿入する
- さらにいくつかの空行を自動改ページが起こるまで追加し、ページ番号の書式設定で、開始番号を0からに設定する
- 「1章」の前にカーソルを置き、セクション区切り-次のページから開始を挿入する
- 「1章」のページでページ番号の書式設定を前のセクションから継続に指定する
- 4で追加した空行を削除する
- 「2章」の前にカーソルを置き、ページ区切りを挿入する
- 「3章」の前にカーソルを置き、ページ区切りを挿入する
- フッターを編集し、ページ番号を挿入する
- 「1章」のページのフッターで前のセクションと同じを解除する
- 「目次」のページのフッターでページ番号を消去する←必須作業ではないけれど
- 「2章」のページの「2章」の次の行から適当に数行の文字列を挿入する
- 挿入した数行の文字列を選択し、段組みを行っても大丈夫!
特に4つ目の空行を入れて改ページさせるのは、7で削除も必要な、一見無駄な手順かも知れないが、確実に行うための措置。
セクション区切りの連続は、ページ番号0に移動するため、本文に無駄な空行を入れずに済むはずだ。
手順が分かりにくい場合はコメントを。
#必要なら図解します。
これで、マニュアル等に段組みを気軽に使えるようになる。
こんにちわ。
おかげさまで問題が解決できました。ありがとうございました。